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リレーエッセイ第3弾!

掲載日:2009-7-14 10:53:28

看護教育の四年制大学化に希望を寄せて

看学第22期生(昭和47年卒業) 新見公立短期大学 古城幸子

第3回目のリレーエッセイを、石原美恵子さんに続いてお便りさせていただきます。石原さんには、看護協会関連でお会いすることがあり、お世話になっています。 

来年還暦を迎える我第22期生は、五黄の寅年生まれです。そのため一匹狼な人が多いのか、同窓会もほとんどなく、身近な同級生が時々集まって近況を話す程度の、関係希薄な(笑)クラスです。でも、クラスの8割は現役の看護職として仕事を継続しており、パワーのある人たちの集まりだと実感しています。

現在、私は新見公立短期大学で看護教育に携わっています。
現在の仕事を支えるものとして、岡山大学脳神経外科病棟での6年間の経験と、その新人の頃、現ときわ会会長富田幾枝氏の指導を受けたことが大きな財産となっています。教育現場への転身を迷って、富田氏に相談した際、「看護ができる人なら、教育はできる。どちらも相手の力を引き出し支える役割だから」と言われたことで決心したことが、つい先日のことのようです。

1980年開学時に助手として着任してから、すでに30期生を迎えています。年齢的にも学科長という重責を担わなければならなくなりました。その間、看護教育の世界は、大きく変貌しました。1980年には、8大学であった看護系の四年制大学は、現在全国に180大学になりました。岡山県 でも1993年 に、岡山県立大学 1995年 吉備国際大学、 川崎医療福祉大学、1999年にようやく 母校岡山大学、そして今年2009年に山陽学園大学と5つの大学で四年制の看護学教育がおこなわれるようになりました。
 
 この6月には、保助看法の一部改訂が行われ、看護師国家試験の受験資格を有する者として看護系大学卒業者という条文が明記されたことは、看護教育の質を向上させ、保障していくために大きな前進だと思われます。このような社会的な背景の中で、私の所属する新見公立短大も四年制へ移行することは必然的な流れで、現在文部科学省への申請をしており、認可が下りれば2010年(平成22年)に開学できる予定です。

 現役の最終章に、四年制大学の開学へ関わる経験ができることを、光栄に思うと同時に、看護専門職への将来像を描く若い人たちが誇りを持って社会に羽ばたけるよう、しっかりとした看護教育を構築しなければと肝に銘じています。
                                       2009.7.13

編集後記
第2弾の石原様からのバトンを引き継いで、古城幸子様からの
リレーエッセイをお届けします。
私が入学した時、岡山大学も、3年制から4年制へと切り替わる変革の時を迎えていました。当時も、自分が丁度変遷の時にいるのだという事は何となく理解しているつもりで居ましたが、やはりこうして実際に看護教育の変遷に力を注いだ方の文章を目の当たりにすると、恩恵を受けた者として改めて背筋が伸びる思いです。
先輩方の熱意を見習って、私も看護の道を突き進んで行きたいと思います。
最後になりましたが、リレーエッセイを快く引き受けてくださった古城様、ありがとうございました。新見公立短期大学が無事4年制へ生まれ変わります事を、心よりお祈りさせていただきます。
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