現在地:ときわ会トップ > ときわ会広場

リレーエッセイ第4弾!

掲載日:2010-8-19 14:21:59

華の21期生も還暦を迎え、第3の人生をスタート!

           看学21期生 (昭和46年卒) 
              ソワニエ看護専門学校 持田千里

 ときわ会の広場のリレーエッセイのバトンを受けていたことなど、広報の方から連絡があるまで忘れていました。しかも、聞いてからも書き始めるまでに時間を要し、今日になってしまい申し訳ありません。物忘れがいつのまにやら進行しています。
 
 自分では全く信じられませんが、今年3月に60歳を迎え、3月末に定年となりました。しかし、老いの意識は2年前、愛犬チビの散歩中に大きい犬に出くわしたとき、チビのとっさの行動に反応できず、左中足骨3本を骨折したとき時自覚させられていたのです。幸いギプス固定で済みましたので、休むことなく仕事はそれなりにでき、今は足下には気をつけて歩き元気に過ごしています。
 さて、定年は迎えましたが、現在も継続雇用でなんと看護学校で副校長をしています。臨床が好きで、教育とは縁遠かった私ですが、55歳にしてお家の事情でソワニエ看護専門学校へ異動となりました。異動した頃は学生確保に苦労しましたが、ここ3年ほどは看護を希望する高校生も社会人も増え、40人定員の120名の学生たちと、楽しく看護の学習をやり直しています。学生たちから若さを吸収し、社会人の学ぶ姿勢に励まされ、彼らの3年間の成長を頼もしく見守っているこの頃です。
 看護教育という場にやっと慣れ、おもしろくなった3年程前から、「看護基礎教育の充実をめざす検討会報告」に基づくカリキュラム改定が行われたことを皮切りに、急速に看護をめぐる情勢は変化しています。「看護基礎教育の3年制1本化・准看護師養成廃止」というスローガンは、遠く彼方に追いやられた感じがします。「看護基礎教育は4年制かつ大学が主流」という日本看護協会の方針が先行し、大学院も増加した今日、「診療看護師(ナースプラクテショナー)」が一部の大学院で養成され、現在は包括的指示のもとで医療行為のできる「特定看護師」も検討されています。
 「看護とは何か?」「対象にとって看護師に求めることは何か?」という看護の原点に立ち返って、今こそ考えないと「看護の未来」はどうなるのだろうと危機感を抱いています。定年を過ぎて、今さらと思う気持ちもありますが、私自身が将来看護してもらっている姿をイメージしたら、のほほんとするわけには行きません。苦痛を訴える患者さんにそっと手の出せる、患者さんの気持ちに寄り添える看護師であってほしいと思います。学生と一緒に「看護とは何か」を考えていこうと思っているこの頃です。
 
華の21期生、来る9月29日に皆生温泉で数年ぶりの同窓会をします。今からうきうきしています。
車で米子道を走って出かけます。6月に鳥取県の高校訪問ですでに下見はできているから大丈夫です。
みんなどうしているのかな?第3の人生どんなスタートをしていることでしょう。
  
                      2010.8.17 記


広報より
リレーエッセイ第4弾、第3弾の古城様からのバトンを引き継いで、持田千里様に書いて頂きました!
「看護とは何か?」これは私たちにとって一番の命題といえるものだと思います。この事を考えるとき、私はいつも学生時代に恩師から言われた「看護師ってのは文字通り、自分の手と目を使って患者さんを護るプロフェッショナルよ!頑張んなさい!」という言葉を思い出します。なるほど、異常の有無を自分の目でしっかり捉え、相手が必要とする時にそっと手をさしのべる役目を持っているのだなあ、と考えて、身が引き締まる思いがしたものです。
看護の道も人生と同じで紆余曲折ありそうですが、先輩方に負けないよう後輩も努力しなくてはなりませんね。
最後になりましたが、リレーエッセイを快く引き受けてくださった持田様、本当にありがとうございました。9月の同窓会が素晴らしいものになるよう、お祈りしております。



ときわ会広場一覧へ




ページの先頭へ


ときわ会広場

ときわ会トップへもどる