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リレーエッセイ第7弾!

掲載日:2015-7-3 13:46:12

看護から喜びを感じあえる「看護はライブ!」


           岡山大学医学部付属看護学校 33期生 森安 浩子

岡大看学33期生森安浩子です。同期生の亀岡智美さんからリレーエッセイのバトンを受け取りましたが、なかなか書き始めることができませんでした。何かを避けようとしているのかもしれません。

香川県出身の私が岡大看学に入学した理由のひとつには、実家から離れたいという気持ちがありました。当時は瀬戸大橋が開通しておらず、予讃線・宇高連絡船・宇野線と乗り継ぎ3時間かかりました。卒業後、岡大付属病院第2外科に就職し3年間働きました。そして地元の三豊総合病院に就職し、約30年が過ぎたことになります。

これまで看護師としての半分近い期間は看護管理者としてのキャリアを積んできたわけですが、病棟師長の頃の目標はスタッフがやりがいを感じながら、いきいきと看護ができる病棟づくりでした。そして今は看護職だけでなく病院職員がいきいきと働ける職場づくりを目標としています。

組織を動かすには、目標、組織貢献、コミュニケーションが重要といわれています。スタッフとのコミュニケーションを大切にし、病院の理念を目標に、やりがいを感じながら働ける組織を目指しています。コミュニケーションでは「ポジティブフィードバック」を心がけ、組織とスタッフの関係を深く強いものにすることが、強い組織への第一歩と考えています。

また自分の言葉で考えていることや想いを伝えたいという気持ちで週1回の「看護部長のひとこと」を全部署に配布しています。もうすぐ丸7年になり、自分ながらよく続いたなあと思っています。今ではひと月分をまとめて看護部のホームページに掲載しています。院外の方からも「読んでいます」と言われると、大変うれしいものです。

看護部長としての大きな使命に看護職員の確保があります。香川県の西の端に位置する自治体病院の三豊総合病院は確保対策に力を注いできました。そのなかから自分たちが行った看護を振り返り、表わし、伝えるということに取り組んできました。日々の業務に流されていると、看護のやりがいを感じられなくなりがちです。振り返ることで、自分たちの看護実践を意味づける、価値あるものと考えることができるようになりました。「看護はライブ!」という言葉で、当院の目指す看護を表現しました。この春退職する看護師から手紙を手渡されました。そこには「部長の方針はすごく分かりやすくてとても働きやすかったです。「看護はライブ!」この言葉大好きです。」という文面があり、これまでやってきてよかったと実感した瞬間でした。これからも心が通じ合える瞬間を大事にする、そして看護から喜びを感じあえる看護部でありたいと考えています。

実家から離れたいと思っていたはずなのに、岡山で過ごした6年間の後もまた実家で暮らしています。患者さんやご家族と接すること、看護が大好きだったはずなのに、今は現場ではなく看護を好きと思える看護師を育成しようと支援する側になっています。自分たちの看護を表し伝えることで、誇りを持って働くことができ、それが人材確保につながると信じてがんばっていきます。

 瀬戸大橋のおかげで、岡山まで1時間となりました。私の看護の基礎を築いていただいた岡大看学、心の距離も近く感じながら、これからも私なりの看護の道を歩みたいと思います。このような機会を頂き、本当にありがとうございました。

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